アメフラシAplysia juliana(雨虎、雨降)は、殻を失った、巻貝の仲間(軟体動物)です。海の浅瀬を這い回り、海藻類を食べています。アメフラシの名前の由来は、海水中で紫色の液をだすとそれが雨雲がたちこめたように広がるからと言われます。アメフラシの英名Sea hareは「海のウサギ」という意味で、頭部の二本の突起をウサギの耳に見立てたものです。中国名も海兎という。
一般的に身は食用にしませんが、島根県の島根半島や隠岐島、千葉県南部など一部地域では身を食用にします。味はほとんどないとされます。
 
昭和天皇も採集した個体を試しに煮て食べ、 アメフラシを甘辛く煮付けたそうです。侍従長の入江相政は、「味が無く、コリコリして噛み切れない。それを三度もお召し上がりになったのだから…」と回想しているそうです。
(以上はおおむねwikipediaより構成)
アメフラシを食べる Let's eat sea hare ★
隠岐のお店
酢みそ和えの小鉢
ほぼ原型のまま。半身。
大きさ。元は20センチくらい?
裏側。
魚派列島 にっぽん雑魚紀行』(甲斐崎圭)では、隠岐で食用にされるのは、紫色の汁を出すアメフラシで、その汁を出さない他種のアメフラシ(アマクサアメフラシなどか?)は、食用に向かないとされるとあります。
獲れたアメフラシは背中の方から指を入れて、紫色の汁を出す器官を含む内臓系を取り除き、茹でます。茹でると体積が1/10程度まで縮むようです。その後、この茹でたものを黒い汁が出なくなるまで強くもみます。
『三平の食堂』(白土三平)では、獲れたアメフラシを海中で洗いながら内臓系を取り除き、60度程度のお湯でさっと茹でる(長く煮ると固くなるのでアクが出たらすぐに火から下ろす)とあります。
前書では、 酢味噌あえ、醤油煮、天ぷら、後書では、酢味噌あえが取り上げられています。「うみうし通信vol.1」においても 酢味噌あえが取り上げられていた記憶があります。
 
なかなか自分で獲って調理する機会が無かったので、大阪市中央区にある隠岐料理の居酒屋で、メニューにないのですが頼んだら出てきました。ふるさとの味のようです。
酢味噌あえのアメフラシ自体にはほとんど味がなく、無味の中に少しばかり苦みが残り、うみのいきものらしさを感じさせます。 
思った以上に難の無い味・食感だったので、ワタシも自分で調理してみたいと思いました。                                                                                                                                                                                        
 
↑ こんなかんじ